●ゲーム
ヘンタイプリズン
あらすじだけだと特殊性癖の人が生き方を模索するような内容のように思えるが、実際には特殊性癖の必然性は少なく、あくまでそういったキャラ付けという認識の方がしっくりくる。
尖っているように見えて作品で提示される解答は至極まともなもので、アダルトゲームの中でさえも社会的なバランス感覚が必要になってしまったのかもしれないと感じた。
プロナントシンフォニー
女神転生シリーズなどプレイヤーの善悪を問うゲームはこれまで数多く世に送り出されてきた。
アダルトゲームでは闘神都市Ⅱなどが有名どころだが、本作はその系譜にある作品。
主人公は、自らが洗脳魔法をかけた四人の女の子とともに悪魔を倒す旅へ出るが、悪魔を倒せばその洗脳は解けてしまう。
洗脳が解けた後、主人公と女の子たちの関係はどうなるのか? という問いはプレイヤーとゲームの関係性とリンクしていると言えるかもしれない。
うさみみボウケンタン
大雑把に見せてから細部を描いてストーリーを展開している。
ツクール製だが、クイズによる戦闘などからその枠に囚われずに斬新なことをしたいという気概が感じられる。
いわゆる無口な主人公を極めて効果的に使った一例。
プリンセスサクリファイス
戦闘でやられればやられるほど強くなるというRPGのセオリーの逆を行くシステム。
また。主人公は不死なのでラスボス戦以外はゲームオーバーもない。
アダルト作品としての表現や実用性にこだわっただけなのかもしれないが、結果としてアンチRPGみたいな仕様になっている。
●本
クイーン以外はあまり目的意識のない読書になってしまった。
小林泰三の未読作品が減っていくことに寂しさを覚える。
●アニメ
「けいおん!」の変奏曲。
登場人物がちゃんとバイトをしたり、お小遣いの範囲でキャンプをするというのが妙に律儀で印象に残った。
実際の競馬シーンを知っている方が楽しめるのだが、知っていると物語の不可知性が損なわれるというジレンマ。
アクダマドライブ
良質なノワール。
第8話の詐欺師が本当のアクダマになる過程で運び屋の背景を想像させる構成は必見。
2月は以上。