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感想記

2022年5月 感想まとめ 

●ゲーム

 

 言語推理ADV。

 背景画像をタッチして、モノの名称から単語の意味を理解するという流れだが

途中から推測しないと言葉の意味を探ることができない。

 この単語の意味がわかったからこの単語についても意味が確定できるといった理解の連鎖のようなものがもう少し体感できればゲームとしてより面白くなったかもしれない。

 ストーリーは世にも奇妙な物語で言うと「冷やす女」みたいな感じ。

 

 

 ミステリードラマを見て推理するゲーム。

 手がかりから仮説を組み立てそれを基に推理し犯人を当てるというシステムなのだが、仮説を組み立てる際に行うパズルの作業感が強く、6章に至っては3回もやらされるのでかなり苦痛。

 仮説を組み立てている段階で事件の真相もなんとなくわかるので、難易度的にはかなり低めでライトユーザー向け。

 最後の真相についても、新本格ミステリ黎明期によく使われたトリックで今更感があった。

 令和の時代にスクエニから実写の推理ゲームが出たこと自体が最大の驚き。

 

●映画

 

 外見が与える印象とそれによって生じる誤解をコミカルホラーという形で表現している。

 外見に囚われず中身を見てくれる美人女子大生とくっつくオチにため息が出る。

 

 舞台がほむらの精神世界(ソウルジェムの中)だというところまでは理解できたが、

その先は抽象的な表現が多くぼんやりとしたイメージしか掴めなかった。

 筋としてはTVアニメ版と同様に「誰かを孤独をしないため誰かが犠牲になる」ということをひたすら繰り返しており

今回もほむらがまどかの力の一部を奪うことで、神であるまどかを現世に留めることに成功している。

 

 

 引退後の競走馬について描かれるドキュメンタリー。

 乗馬へと転向する馬がいる一方で、解体され馬肉となって食卓へ提供される馬もいる。

 馬の使い捨てをしている現状に対する問題提起がなされているが

厩舎など現場で働いている人は割り切ってやっている様子。

 個人レベルでどうにかしようとしている人もいて、それは立派だと思うけれど

あまり感傷的になっても仕方のない問題だとも思う。

 

 

 がんに侵され余命幾ばくもない大学教授が最後に好き勝手やる話。

 好き勝手やるの部分が結局セックスやドラッグになってしまうあたりがありきたり。

 大学内の親友とか娘とかは一応悲しむシーンはあるけれど

主人公ががんになったことによって周囲の状況が好転するとかそういう話ではなく

元々壊れていた家庭環境や職場の人間関係を明確にぶっ壊してスカッとする系。

 

 

 放っておけば周囲に害をなす存在を生かしておいていいのか? という問いが繰り返し提示される。

 共存を選べばその存在によって弱者は搾取され続ける。

 排除しても、今度は別の者が台頭する。

 作中で示される「世界の法則」とはおそらく弱肉強食や適者生存のことではなく

諸行無常や万物流転のことを示している。

 

 

 もし東京に巨大怪獣が出現したら……という内容のハードSF。

 平成ゴジラしか知らないので、ゴジラと言えば怪獣同士で戦うイメージなのだが

おそらく初期のゴジラのコンセプトに近い内容と思われる。

 行政や政府の初動の遅さを皮肉りつつも、有事の際における現場レベルでの団結力の強さを描いている。

 

 

 死の恐怖とかメメント・モリを描いた作品。

 テーマとしては結構重たいのだが、洋画なのでわかりやすいホラー作品に仕上がっている。

 

 

 アニメ版は未視聴。

 総集編らしく展開は早め。

 説明も少ないため、自分なりに解釈しながら見ないと途中で振り落とされる。

 テーマは、未来に対する不安や恐れ、決められた結末に対する反抗など若者向けのもので、ありきたりと言えばありきたり。

 少女革命ウテナから影響を受けていることは明らかで、ノスタルジーを感じた。

 

●アニメ

 

 令和のラブコメ

 陽キャ女と陰キャ男の掛け合わせなのだが、陰キャ男も高身長イケメンで性格も良くコスプレの衣装が作れるほど手先が器用とスペックが高い。

 一昔前のラブコメにあった読者目線からは魅力的に見えない男に対するカウンターなのか近年のラブコメでは男側も何かしらの能力を問われているように思う。

 またアニメやゲームなどのオタク文化陽キャ陰キャを繋ぐパスとなっており、陰と陽の断絶は一昔前よりも深くはないため、話にも一定のリアリティが生まれている。

 作品として重たい展開は序盤に少しあるくらいで、それ以降は徹底的に甘い展開が続く。

 途中、当て馬みたいなキャラが出てくるが、ギスギスするどころか逆に和やかな雰囲気になる始末。

 心地よさを突き詰めるという今っぽい価値観が作品にも反映されているように感じた。