話題の作品。良くも悪くもとてもよく出来ている作品なので、傑作と言う人の意見もわかるし、鼻につくと感じる人がいるのも理解できる。
自分はどちらかと言えば後者寄りで、確かに作画は素晴らしいが、ちょっと肩に力が入りすぎているように見えた。
タルの魔法は10分で切れるというのがひみつ道具との大きな違いで、万能でないが故に主人公の本丸は魔法に依存しない人間に成長する。
また作中には、良いことをすれば良いことが、悪いことをすれば悪いことがその人に返ってくるという仏教的な言い回しが度々登場し、意外と啓発的な内容でもある。
またいくら違法な行為をして荒稼ぎしたとしても巨大資本には勝てないという現実も叩きつけている。
デスゲームものだが、どうしてこういう状況になったのかという動機の部分が斬新だと思った。
序盤の「デスゲームものでは主人公は死なない」という不文律を打ち破る構成も面白かった。
主人公の男のアスペルガー?っぽい感じがよく出ている。
ラストで彼らが否定した”普通”はおそらく”普通”ではないので、話としては少し収まりが悪いように感じた。