説明が少ないタイプの映画。
観終わった後は正直疑問符しかなかったし退屈な映画だと思ったが、この作品から漂う不穏な空気や負のオーラはボディブローのようにジワジワと尾を引いた。
作中の最後の方でQueen・デイヴィッド・ボウイのunder pressureという曲が流れるのだが、この作品の雰囲気やテーマに非常にマッチしていて、観了後の無気味さややり切れなさの醸成に一役買っている。
ペルソナ3以降のペルソナシリーズの元になった作品、らしい。
ゲームとしては今プレイするとかなり厳しい。ゲームシステムも当然ペルソナシリーズと非常に似ているのだが、こちらはP3のタルタロスに相当するダンジョンで探索するメリットが単純なレベル上げと武器の生成に必要な素材集めくらいしかなく、しかも後者に関しては1回の探索でほとんど集まらないので、ゲームが進行している感覚が薄くて苦痛だった。
戦闘システムも至って普通のターン制コマンド式で、ここにゲームとしての面白みは見出だせなかった。ただ、戦闘BGMは抜群に良い。
ときメモ式のキャラ育成とこの退屈なダンジョン探索の繰り返しになるので、流石に周回はやる気が起きず断念。
シナリオは意外としっかりした伝奇モノで良い意味で裏切られた。序盤~中盤あたりの何気ないかぐや姫の話が物語の核心に繋がる構成も良い。
前述した通りゲーム部分は改善の余地ありなので、リマスターではなくリメイクしてほしかったが……。