2024年 4月
◯映画
36年ぶりの続編。信じられないが、トム・クルーズはもう還暦過ぎてるらしい。
全作で死亡した主人公の相方の息子との邂逅・和解を描く。
ベテランパイロットが大活躍する内容で、中年世代向け。
足の怪我により引きこもりとなった青年が父親の下心から雇われた若い女性家庭教師と出会うことによって立ち直るという内容。
脚本のキモは女性家庭教師の秘密なんだろうけど、これは早々に看破できてしまうこともあって、あまり刺さらなかったかな。
主演がAV女優の方で、先入観もあるのかもしれないが、俳優として観るとやはり容姿や演技が少し物足りないような感じがした。
◯漫画
内容的には20代前半あたりの童貞向けという感じ。
ベストは『恋ひ結び奇譚』。女性キャラの瞳の描き込みが特徴的。
海に沈んでいく世界というSF的な背景があるのだが、アダルトコミックにそういった設定は必要なのか(読者の興奮を喚起する要因になるのか?)という疑問符が浮かんだ。
絵柄はサンデーとかマガジンあたりの少年誌系。
亜種とレゾナンス 三巷文
話やキャラの描き分けが上手で器用な漫画家という印象。
逆に言うと指向性があまりなくて、作品としては統一感が薄い。
作者的にはポートフォリオ的な作品集なのかな。
キャラの等身が少し高め。
今更読んだ。
どこまで行っても復讐の話で、このシンプルなストーリーがヒットの要因かもしれない。
中身はほとんどが戦闘描写で埋め尽くされたコテコテのバトル漫画なんだけども、戦闘描写がわかりにくい。具体的には、キャラクターが放つ技が何をしているんだかよくわからない。後半になるとそれが更に顕著になっていった気がする。
一方で戦闘シナリオについては巧みで、死闘を演出するのが上手いと感じた。
鬼=堕落した人間と捉えられ、鬼は不老不死であるが故に次代に何も残せないとしているが、一部の鬼を除いて堕落した経緯もきちんと描かれていて、何も残せずに消えていく者の悲哀を表しているように感じた。
一巻だけ読んだ。
自分にはフジイが魅力的な人間には思えなかった。
2024年 3月
◯本
怒りや恨みは何故持続するのか、が知りたくて手に取ったのだが、まあ人生色々あるけど頑張りましょうみたいな内容だった。
◯漫画
女子高生の日常が需要あるんだから男子高校生の日常にも需要があるはず!という発想なのだろうか。何にせよそれなりに売れて賞も取った作品らしいので、その考えは間違ってなかったのだろう。
短篇集も面白かったが、長編も面白かった。
ダンジョンのモンスターを調理して食べる一風変わったグルメモノ、という一発ネタにせず、そこから上手く話を膨らませていったあたりは流石。
大きなテーマはもちろん食事だが、異種族との交流や共存といった現代っぽいテーマも取り扱っており、令和だなと思った。
短篇集。活動の初期のものらしく、確かに荒削りなものもあるが、後半の作品はどれも面白く、才能を感じさせる。
地動説の研究や提唱が特定の宗教から異端とされていた架空の時代・設定の話。人間の知的好奇心とそれに歯止めをかける者たちの闘争が描かれており、基本的には、ある者が地動説の研究をしていることが異端審問官にバレて追われるという展開の繰り返しとなる。最後はメタネタっぽかったが、この辺の事情に詳しくないので、よくわからなかった。
◯映画
南極地域観測隊の日常が描かれたコメディ。隔絶された暮らしの中でそれぞれ気づくことがあったり、離れて暮らす家族や恋人の気持ちも離れていったり却って近づいていったりする。
マゾヒストがテーマの作品。
理解できない人にとってはかなり気色の悪い作品ではあるものの、それ故にインパクトは強い。この路線を突き詰めれば、松本人志は唯一無二の映画監督になれただろうが、好んで観る者は少なく興行としては成り立たないだろう。
観たはずなのに内容を一切覚えてない。こんなことあるんだ。
無法者の末路が描かれている。自転車を捨てるシーンが印象に残っている。
作品の評価とは関係ないが、これがヤンキーの実体験だとしたら現代の倫理観に適合することは不可能だと思った。
アウトレイジは極道の流動性をひとつのテーマとして受け取っていたが、ビヨンドと最終章に関しては単なる復讐劇という感じ。スカッとはするが、それ以外は何も残らない。
インフィニティ・ウォーでアベンジャーズは最強の敵、サノスに敗れ、インフィニティストーンの力で地球上の生物を半分に減らされてしまう。このヒーローの敗北も衝撃的だが、何よりも驚かされたのがその後のエンドゲームの展開である。でぇじょうぶだ、インフィニティストーンで生き返らせればいい。
これも時間遡行モノ。ヒロイン役の女優さんがかわいい。
2024年 2月
◯漫画
短篇集。「竜の古塔」、「狼は嘘をつかない」、「金なし白祿」このあたりは面白かった
どれも作風が異なり同じ作家が描いたとは思えない。
対して藤本タツキは個性が強い。男女二人で物語が展開していくのが特徴。
◯映画
序盤の戦闘シーンがすごい。本気出したアメリカにはやっぱり勝てない。
そもそも原作をあまり知らないので、入り込めなかった部分はあるが、学園ループモノのの走りなんだろう。
ちゃんと見たことがなかったのだが、自分がうっすら知っていた作品に対する知識に何枚か肉を貼り付けたような内容で、特段思うところはなかった。
映画と言うより長編のコントって感じ。ただ、言われているほどつまらなくはなかったかな。
ちゃんと話の筋もあって、三作の中では一番映画っぽい内容。
オチで笑ってしまった。
2024年 1月
◯本
オチが面白い。
前作でハードルが上がってしまったせいもあるが、これはあまりヒットしなかった。
具体例は思い浮かばないが、探偵不在のミステリというテーマはおそらくそんなに新鮮ではない。
時間遡行+多世界解釈+本格ミステリという感じなのだが、設定が複雑。
ゴチャゴチャしたミステリを書かせたら白井は業界ナンバーワンどころかオールタイムベストの作家かもしれない。
これだったら泡坂妻夫でいいじゃんってなっちゃうんだよなあ。
正直、カーに対するポール・アルテみたいな関係性には至れていない。
◯映画
1はアクション映画として面白かったけど、2は勢いが落ちてしまって微妙。
銀行強盗に失敗した犯罪者集団が「誰が裏切ったのか?」という犯人探しを延々と行うが、ミステリ的趣向はなく、何がしたかったのか読み取れなかった。
観終わった後は流石に唖然としたが、ヒーローの悲哀を「感動」でまとめるのが従前の映画だとしたら、これは無理やり「笑い」でまとめた作品なのだと解釈したら腑に落ちた。
長い積み重ねや決定的な出来事もなしにいつの間にか主人公の周囲の人物が協力的になっていくあたりは、ある意味でリアル。
「コーダ あいのうた」の方が、演出が良かったと思う。
おそらくシチェーションだけ考えてそれ以外全部後付けのため、色々と破綻している。
3部作らしいが2で早くも迷路が出てこない。
最強だけど戦わない主人公って確かにカッコいいが、物語は展開していかない。
死が永遠の孤独だとしたら生きているのも死ぬのも変わらないんじゃないかという指摘は面白い。
成り上がり部活モノの王道中の王道。もうラクしてズルするのはヤメだ。
意外とあっさりしていて、内容があらすじそのまんまで何の裏切りもない。
物語の構造としては、再構築と解体で、そこに意味はあったのかというかなり本質的な問いがあるのだが、回答はふわっとしている。
マジでよくわからなかった。
ブルース・リーの扱いが酷いとかでクレームが入ったらしいが、浦安鉄筋家族見せたら卒倒するんじゃなかろうか。
抑圧的な環境の中で育った子供の歪みを表現しているのか、あるいはそういった中でも抑えることができない子供の無邪気な悪意を表現しているのか。
古畑任三郎 全話感想
シーズン1
◯死者からの伝言
のっけからダイイングメッセージもの。
殺害方法は部屋の中に閉じ込めて窒息死させるというものだが、被害者は残された時間で可能な限り犯人に繋がるメッセージを残そうとする。
犯人もそれを見越して証拠を隠滅できるように自分が第一発見者となることに成功するのだが、被害者はその更に裏を読んでメッセージを残すという、この犯人と被害者の駆け引きが面白い。
最大の見せ場はやはり白紙というダイイングメッセージをロジックで解明するところで、古畑の実力を知らしめるシーンにもなっている。
古畑のキャラクターはこの1話から完成されており、ほとんどブレがないと言っていい。
◯動く死体
ミステリにおける犯人特定は単純化して言えば仲間外れを探す作業だが、この話はそのわかりやすい実例。
犯人が昇降装置を下げ忘れたことも当然考えられたが、言い逃れをできない状況を巧みに作り出している。
◯笑える死体
被害者が犯人にとって都合よく動きすぎなところが目に付くが、それでいて犯人は被害者の誕生日のサプライズを全く読めておらず、それが決め手となって事件は解決する。
完全犯罪がいかに困難であるか、というのも「古畑任三郎」のひとつのテーマだろう。
◯殺しのファックス
ワープロ打ちのファックスをタイマーで送って狂言誘拐をするというかなり厳しい内容。
グレーのコートを着てる刑事がいなかったらどうするつもりだったのかは謎。
犯人役も釣瓶なので、ミステリというよりはコメディ要素が強い回。
◯汚れた王将
飛車はどうして成らなかったのか? 封じ手の隅に書かれた♀の意味は? といった魅力的な謎が多い回。
ただ、スーツを着慣れていない人だとしても大の大人が背広を畳むというのは常識がなさすぎるので、この手がかりからは未成年の犯行を疑うべきだろう(学生でもブレザーは畳まないと思うが…)。
◯ピアノレッスン
古畑シリーズの中でも完全犯罪に近かった回。
この話の面白いところは大仕掛けをするのが犯人でも被害者でも探偵でもないというところ。
◯殺人リハーサル
犯人はすでに割れていて、過失か殺人かが問われる珍しいケース。
セットの吊物の月が降りていなかった理由が焦点となるが、その回答がロジカルでないうえにアンフェア気味。
◯殺人特急
タイトルの通り列車内での殺人。
犯人特定が困難な状況だが、足首の静脈に塩化カリウムを注射して殺すという特殊な犯行のため、犯人は医療従事者と推測できるようにしてある。
犯人が明らかにサイズがあってないコートを着ている時点で怪しすぎるのだが、古畑はわざわざ犯人しか知り得ない事実を導き出して事件を解決する。
◯殺人公開放送
えせ霊能力者による犯行。
犯人しか犯せないミスを指摘されお縄となるが、有名人なのにプライベートでも目立つ黄色のサングラスをわざわざかけているところは不自然と言えば不自然。
◯矛盾だらけの死体
シリーズ初の連続殺人を試みたケースだが、結局二人目を討ち逃したことが仇となってしまう。
突発的な犯行のため犯人のボロが多く、事件としてはイージーだが、展開としては面白い回。
◯さよならDJ
力技回。
注目すべきは、殺害のトリックではなくて、犯人は被害者の関係者だと導き出す古畑のロジック。
◯最後のあいさつ
不運な犯人その1。
滞在していたホテルで火災が起きなければおそらくアリバイは立証されていただろうし、バーに薬の売人以外に怪しい人物がいなければ証言を疑われることもなかっただろう。
◯笑うカンガルー
被害者が二度被害に遭うケースで、一度目と二度目で犯人が異なる。
頭を殴られ記憶喪失になった被害者が、自分が難問の数式を解いたと勘違いしてしまうあたりは、これが二度目の犯行の引き金になってしまう皮肉も含めて面白い。
ただ、頭から出血している被害者を犯行現場のホテルの一室から犯人が共用部の階段まで引きずっていくあたりは流石に無理がありすぎる。
シーズン2
◯しゃべりすぎた男
今泉が犯人として逮捕されてしまい、古畑が法廷で犯人と争うという異色の回。
犯人が発した「花瓶」という言葉から古畑が一気に犯人を追い詰める展開は鮮やかとしか言いようがない。
◯笑わない女
信心深い犯人が定められた戒律を守ったうえで完全犯罪に臨むという二作続けての異色回。
何故イヤホンをつけながら犯行におよんだのか、がわかったときに思わず膝を打った。
犯行の動機も常軌を逸していて面白い。
個人的にシリーズで一番好きな回。
◯ゲームの達人
連続殺人。こちらは2人の殺害をきっちり成功させている。
サインのない遺書からの犯人特定は鮮やかだが、遺書をしっかり画面に映してくれないのはアンフェア。
この回あたりから警察や暴力団関係者でもないのに銃を所持している犯人が出てくる。
◯赤か、青か
遊園地に仕掛けられた爆弾をめぐって古畑と爆弾犯との攻防が描かれる。
被害者の警備員が殴られた体勢から自転車の登録ナンバーを確認しているところだったと推測(あるいは想像)できるのは古畑くらいだろう。
◯偽善の報酬
凶器が決め手となるのは確かこの回だけ。
奇しくも今回も被害者が殴られたときの体勢の問題が出てくるが、こちらは納得できるような内容。
個人的にシリーズで一番不快な犯人。
◯VSクイズ王
ここへ来てシリーズ初の密室殺人。
くさやを使用した密室トリックは前代未聞でアイデア自体は面白かったが、警察が絡んでいる状況でこれが成立するとはとても思えない。
◯動機の鑑定
高価な壺をめぐる連続殺人。
贋作と本物の壺が並んでいる状況でどうして本物の壺を凶器として用いたのか、という問いに対する回答が粋。
◯魔術師の選択
ミステリの王道のひとつ、毒殺トリックが主題。
ESPカードを使用したマジックと毒殺トリックを組み合わせることに成功しているが、タイトルのマジシャンズセレクトがいまいち要領を得ず、なぜ被害者が毒入りのジュースを手にしたのか、の説明が少し不十分だったように思う。
◯間違えられた男
不運な犯人その2。
犯人のセリフにもあったが、序盤の事件の解決編が見たい。
◯ニューヨークでの出来事
犯人の口から過去に犯した完全犯罪の全容が語られ、どうやって犯人は毒殺したのか、が問われる。
完全にアンフェアな回だが、古畑は犯人の嘘を見事に見破り、想像の翼を羽ばたかせて事件を紐解く。
◯しばしのお別れ
今泉がステージ上で発したギャグを知らなかったことが原因でアリバイが崩れるあたりは失笑。
ネックレスのギミックはアンフェア。
集団での犯行。
予定にない草彅の参入で全てが瓦解するが、草彅が負傷したり中居がネックレスを引き千切られていることから、そもそも4人では無事に被害者を自殺に見せかけて殺すことができたかどうかも怪しい。
中居は他殺と見破られるのを見越したうえで自分に矛先が向くようなプランを用意していたのだが、結果的に5人の中で一番アリバイが濃厚となった稲垣が中居に罪を着させようとしていると誤解されてしまうあたりは皮肉。
◯黒岩博士の恐怖
ミッシングリンクがポイントと思わせて序盤でその謎は解かれてしまい肩透かし。
決め手は、卵についた被害者の指紋だが、遺体から指紋の採取は困難だということを検死官である犯人が知らないはずはないだろう。
西園寺と花田はこの話から登場。
シーズン3
◯若旦那の犯罪
遺体が掴んでいた煮干し→被害者が落語家であったことから古典落語の干物箱→犯人は古典落語に精通しておらず、かつ自分の代役を務められる人物、と咄嗟に残したとは思えない完璧なダイイングメッセージだが、これを決め手にしないあたりに気合を感じた。
◯忙しすぎる殺人者
窓から隣のビルの中でカップルがいちゃついているのが見えた、と事件と直接関係のない供述から真実が明らかになる点は悪くないが、逆に犯行に及ぶ際に外から中の様子が丸見えだと意識してしまったら普通はカーテンを閉めるんじゃなかろうかという疑問も湧いてくる。
◯古畑、風邪をひく
村ぐるみで殺人事件を隠蔽するという話だが、流石に警察がいる中で被害者が存在しなかったことにしたり、成りすましを行うのは無理がありすぎる。
遺体がどこにあるか言い当てた古畑は最早超能力者。
◯アリバイの死角
歯石を取るだけでも無言でやるわけにはいかないだろうし、ここで担当者が入れ替わっていることに古畑が気づかないわけがない。
最後も犯人がボロを出しすぎ。
◯古い友人に会う
他殺に見せかけた自殺を行うというこれまでと逆転した内容で、かつ犠牲者が誰も出ない平和な回。
事件自体はなんてことないが、古畑が犯人の自殺を思い留まらせる場面はシリーズ屈指の名シーン。
◯絶対音感殺人事件
絶対音感の人じゃないとわからない感覚が主題になってくるのだが、ほとんどの人は絶対音感を持っていないわけで、絶対音感の人にとって水槽のポンプの音でさえも気になると言われてもそれがどれほど耐え難いことなのかピンとこない。
相対的真実の根拠には一般的な感覚が基になることが多く、人と異なる特異な感覚は時間をとって事前に説明しないと一般人には納得できないため、この回を45分で成立させるのは難しかったのではないかと思う。
◯哀しき完全犯罪
完全犯罪に向いてない人が完全犯罪を行おうとしたらどうなるのか? がこの回のテーマだと思う。
序盤と終盤で被害者と犯人の印象がほとんど真逆に変わるのが面白い。
◯完全すぎた殺人
小型爆弾を使った遠隔殺人。
犯人にとって一番の誤算は、被害者がプレゼントの包装紙を大事に保管していたことではなく、破片しか残されていないにも関わらずそれを手がかりに爆弾に使用されたものと同じ像を警察が見つけてきたことだと思う。
◯雲の中の死
不運な犯人その3。
流石に飛行機の揺れで壁に頭をぶつけたくらいで死なないのでは?
古畑はほとんど捜査に参加せず西園寺が一人で解決する箸休め回だが、今泉が見たグレムリンの正体は面白い。
◯最も危険なゲーム
集団での犯行で、かつ電車のコントロールセンターをジャックするというかなり大掛かりなものでシーズン3最終回にふさわしい内容。
犯人たちのお目当てのバッグの中に隠されたメモを事前にすり替えておいたり、犯人が金を返しに来ることを読んだうえにどこに金を置くかまで当てて見せるなど、この回の古畑は流石にやりすぎ。
◯すべて閣下の仕業
南米のとある国の日本大使館が舞台。
国民が貧しい暮らしをしているなかで日本の外交官は地元の企業から金を毟りながら贅沢三昧の日々を送っている。当然国民には反日感情が芽生えデモも起こっている、とほんのり社会派の背景もあって真面目な話なのだが、事件解決の決め手がほとんどギャグなので微妙に締まらない感じ。
今回は犯人が自首せずに自殺する唯一のケース。
「死んでいい人なんて一人もいない」と言いつつ、古畑は犯人の自害を予想できていたにも関わらず、敢えて止めなかったと思われる。
ファイナル
◯今、甦る死
犯人が一人の人間を完全に操って殺人を犯すという内容。
見立て殺人の要素があり、石坂浩二が出演していることから金田一シリーズのオマージュと見せかけて、これはエラリー・クイーンの「十日間の不思議」のオマージュだと思われる。
◯フェアな殺人者
イチロー回。
イチローも言っていたが、車の助手席に置かれたマッチからイチローまでたどり着くあたりは見事。
イチローと向島が兄弟という設定は突飛すぎるし、向島が間接的とは言え古畑に勝負を挑むとは到底思えない。
◯ラスト・ダンス
ミステリで双子と言えばこれしかないという内容。
一般人が何故銃を所持しているのか、この回でようやく言及があった。
なんでこんなまどろっこしいことするのか、がよくわからなかった。先生という立場を利用すれば古畑を家に帰すこともできたろうに。
2023年 まとめ
◯本
今年一番読んだ作家。と言っても3冊だけど。
泡坂妻夫は、結末だけじゃなくてスタート地点からミステリ的な導入まで想像がつかないところが良い。
常に目隠してされて、どこへ連れて行かれるのかわからない感覚が楽しめる。
化石少女、生きていたのか。
前作はなんと9年前。どうして続編が出たのか、疑問符を抱きながら読み進めると、これがやりたかったのか、と納得。
前作が好きな人ほど良い感じに頭の中をバグらされるだろう。
麻耶雄嵩の底意地の悪さが存分に出ている作品。
今年のミステリはほとんど読んでないが、多分自分の中でベストはこれ。
あまり目的意識のない読書群。
この中だとアルテはまあまあ面白かった。
この他は歴史の本とか小林泰三とか……。
今年は15冊くらいしか読めなかった。
◯映画
仮面ライダーでエヴァンゲリオンをやってる感がすごかったけど、ゴジラとかウルトラマンよりは良かったかなという印象。
いつか観ようと思ってたやつら。
『ファンタスティック・プラネット』はビジュアルからもっと荒唐無稽な内容を想像していたが、人間を支配していた巨人が知恵を得た人間に逆襲されるという結構型に嵌った内容で意外だった。
『スクール・オブ・ロック』も王道な展開なんだけど、子供たち一人ひとりに役割を与えてそこに優劣をつけないという姿勢とか色々と身につまされる部分があった。
『シザーハンズ』は大勢の人に好かれ、社会に受け入れられることよりも特定の人に愛されるために破滅を選ぶというロマンチシズム溢れる内容で、ちょっと自己陶酔的だと感じた。
殺人を犯し刑務所から出てきた元ヤクザの話。
犯罪者の社会復帰の問題とか子供の頃に経験した親からの暴力やネグレクトがその後の人生に与える影響とか様々な問いかけに満ちている。
中でも興味深いのは、一般人はわりかし「適当」に生きているという指摘で
多くの人はトラブルがあってもそれを見ないフリをしたり、
職場の陰口にも上手に乗っかったりして自分に厄介事が降りかかってこないように立ち回っているのだけども、
中には問題を見過ごせない人たちもいて、そういった人たちの生きづらさにも焦点が当てられている。
◯アニメ
これしか観てないし、内容も特に語るべきところがない。
◯ゲーム
TRPGライクなゲーム。
行動起こすたびにいちいち成功か失敗かチェックが入り、失敗すると回り道を余儀なくされるため、ゲームのテンポがすこぶる悪い。
テキスト量が膨大で衒学趣味に満ちているが、ゲームにそういったところを求めている人が果たしてどれくらいいるのか疑問。
素材を集めてアイテムを錬成するの繰り返しでかなり厳しいゲーム体験だった。
『ロロナのアトリエ』等と異なりタイムリミットも設定されていないので余計に間延びしている。
ゲームの本質は反復なのかもしれないが、その本質をいかに感じさせないかが大事なんだと気付かされた。
ゲームで米づくりがわかるなんてウッソだろお前って思ったが、最近田んぼを始めた父親と話ができるくらいのレベルにはなった。
定期的にソニーが出すクオリティ高いゲームという感じ。
斬新なプレイ感覚ではあったが、イライラすることの方が多く、消火ミッションで久しぶりにコントローラーをぶん投げた。
2の方のマップデザインはゲームシステムとも噛み合っていて素晴らしい。
都市伝説、能力バトル、デスゲーム、群像劇、メタミステリのごちゃ混ぜ海鮮丼。
低価格でボリュームはそれなりだが、表現や演出は流石スクエニと言ったところ。
ただ、内容としてはメタミステリの手法が一昔前のような感じがするし
ゲームシステムも前例があって斬新とは言い難い。
一作目なのにFILE23って大風呂敷を広げて大丈夫かという気もした。
ゲーム界のオーパーツ。
リマスターの方だが、今プレイしても面白くてトロフィーコンプしてしまった。
年代ジャンプが思った以上に練られたシステムで、これを上手く活用してフラグを成立させたりと考えることが多かった。
リマスターで追加された忍者が強すぎるが、元々のゲーム難易度が高いので、良い調整だと思う。
BGMと3Dモデリングの出来が良すぎて、これアトリエシリーズと本質的に変わらなくないか?っていう疑念が汚染水くらい薄められた。
何を血迷ったか14年ぶりの新作。
相変わらずストーリーは意味不明だが、戦闘システムがしっかり3Dでリファインされてて良かった。
BGMも良く、前作の「サムデイ」をリミックスして収録されている点もポイント高い。
普通に面白いのに、このタイトルがスクエニのペルソナになれなかったのは、単純に野村哲也のキャラデザがダサいからだと思ってる。
複雑なストーリーなし、覚えづらい戦闘システムなし、余計なサブクエストなし、こういうのでいいんですわ。
アンジェラとリースは現代でも通用することをスクエニは証明してくれた。
こちらもリマスターをプレイ。
実はプレイしたことがなかったのだが、あまりハマれず、1周でお腹いっぱいに。
対立し戦うことや無駄に干渉することは必ずしも良い結果を招くわけではないというメッセージは前作から通底しているが、
プレイヤーに与えられる選択肢は少なく、最悪の結末を避けることができないのが何だかなあという感じ。
キャラデザは本作で一新されたが、ゲームシステムは完全に”あの頃”のまま。
ナンバリングが100くらいになっても変わらずにいてほしい。
本作で反射神経が求められるアクションゲームが厳しくなってくるというゲーマー中年の危機を自覚させられた。
プレイヤー側でキャラクターの善行と悪行を選択できて、それによってストーリー展開や使えるアクションが異なってくるが、
RPGと違ってレベルやアイテムの引き継ぎがないため2周目をプレイするモチベーションが湧かず。
下町の水道を直すために旅に出るという近年類を見ないほどの卑近さで始まるRPG。
法で裁けない悪を裁くと必殺仕事人気取りで命の選別をする主人公に対して無自覚に世界を破滅に導くヒロインをぶつけるあたりは強烈な皮肉だが、
その辺は有耶無耶になって最終的に何でも一人で決めずに仲間と相談することが大事!という明後日の方向に着地してしまう。
ゲーム難易度が意外と高くて、特に序盤に出てくるサッカー選手みたいな名前のボスがやたらと強い。
架空の病、風爛症と戦う人々の話。
おそらく狐憑病(精神病)が基となっているが、単純に過去に行われていた精神病患者に対する差別や偏見を詳らかにし糾弾するよう内容ではなく、差別や偏見と向き合いながらも治療や保障制度が整っていない段階での過渡的な問題としており、誰が悪いわけでもないと結論づけている。
また、人間の精神とは元々そんなに安定しているものでもないし、人によって程度の差こそあれできることとできないことがあるという当たり前の事実にも気付かされる。
目を背けがちなテーマではあるものの、不完全な人間を受け入れていこうという前向きなメッセージが感じられ、プレイ前の暗く重たい話という印象は見事に覆された。
話の引き込み方が巧みだと感じた。
主人公の春日は身代わりで長い間刑務所に収監される。出所後にその空白の期間と向き合うことになるわけだが、それが物語上の謎として機能し、プレイヤーが春日とリンクしてその謎を一緒に追うような構造になっている。
ただ、現実に根ざしたグレーゾーンというテーマはかなり際どく、そこでしか生きられない人々が少数ながら存在するのは事実だと思うが、
かと言ってそういった人たちによる違法行為を許してしまうと法治国家という前提が揺らぐ事態になるし、何よりも法律を守って生活する市井の人たちはアンフェアと思うだろう。
本作ではブリーチジャパンという極端な思想を持つ集団をあてがうことで何とかグレーゾーン側にも正当性をもたせているという感じだった。
中年の危機とか過去の精算とか色々な要素があるが、殺人を含めた違法行為や裏切りが蔓延る世界で人をどれだけ信用できるのか、というのが問いかけとしてあったと思う。
作中のトレバーは狂人という表現がぴったりの男だが、最後まで仲間を売るようなことはしない。
マイケルは、過去に仲間を売ったが、それは仲間よりも家族を優先したためという事情もある。
そして、フランクリンの決断はプレイヤーに委ねられることとなる。
ゲームとしては、操作性が悪いなかで乗り物の運転を強要されるシーンが多く、かなりストレスが溜まる。
ファストトラベルもわざわざタクシーを呼ばなければならないのが苦痛。
こういった仕様はリアリティを重視したうえでのことなのかもしれないが、ゲームとして割り切るべきところは割り切ってほしいと思った。
◯総評
今年は仕事で肉体と精神をだいぶ削られたため、ゲームに逃避することが増えた。
正直、ゲームはタイトルによっては40~50時間くらい消費してしまううえ、プレイ後に何も残らない作品も多いので、来年はもう少し控えたいところである。
ただ、ゲームに付随して素晴らしい音楽に出会えたことは望外の喜びであり、今回はその一部を挙げさせてもらった。
2023年はインプットもアウトプットも満足にできず、エンタメに関して言えばほとんど追うことができなかったと言っていい一年だった。
特にアニメは一年を通じてほとんど視聴しなかった。これは自分史上かつてないことだ。
そのため、年間のベスト作品の選定についてはそもそも候補がほとんどない状態なので何とも言い難いが、本は「化石少女と七つの冒険」、ゲームは「ヒラヒラヒヒル」、映画は今年のではないが「すばらしき世界」を挙げさせていただく。
今年も数少ないながら、触れることができてよかったと心から思える作品に出会えたことに感謝したい。以上。
2022年のベスト
●各メディアの今年発表されたもののなかでのベスト
本
今年触れたもののなかでベストを挙げろと言われれば即答でこれと答えるだろう。
ミステリというジャンルの中で何度となく繰り返される探偵の勝利。
その構造自体に疑問を抱いた作家はこれまでに何人もいたし、探偵の敗北を描いた作品も何作も上梓されている。
しかし、これほどまでに鮮やかに、そして絶望的に探偵の敗北を描いた作品には中々お目にかかれないだろう。
そして、本作は近年の本格ミステリが軽視してきた犯行の動機に照準を合わせることで、論理を中心として組み立てるクイーン式のロジカルミステリを見事に撃ち落としている。
日本の本格ミステリに対する強烈なカウンターパンチと言える作品。
ゲーム
未知の言語が使用されている世界で、女の子が何を言っているか推理しつつ読み進めていくノベルゲーム。
以前にもこういった形式のゲームはあったのかもしれないが、自分にとっては斬新なゲーム体験だった。
ドット絵を使用したグラフィックはポップでゲーム全体の雰囲気は柔らかく見えるが、ストーリーはかなり不穏というギャップも良かった。
願わくば、もう少しゲーム性を強めてパズル感覚を味わいたかったところ。
映画
今年は久しぶりに映画館に足を運んで「すずめの戸締まり」を視聴したが、あまり自分好みの内容ではなかった。
あと今年公開されたもので視聴したのは「シンウルトラマン」くらいだが、こちらも同じく思うところが少ない作品で、残念ながら映画に関しては該当なしという結果になった。
アニメ
女子高生にDIYをやらせるアニメつくったら工具メーカーとかとタイアップできるし、金になるんじゃね?という背景が容易に想像できてしまうが、アニメとしての出来は素晴らしかった。
DIYを通じて主人公と少し関係がギクシャクしてしまっている幼馴染み女の子との関係の再構築が行われるという話で、一話目から主人公と幼馴染みの子の対比がはっきりと示されている。
主人公を不器用な女の子に設定しているのは、DIY=器用な人がやるものというイメージを脱却させてより多くの人に興味を持ってもらおうというメタ的な意図があるのかもしれないが、DIYの初心者も経験者も感情移入できる見事なキャラクターに仕上がっている。
昔のような関係に戻りたいとベンチをつくろうとするところから始まり、それが二人の手でブランコに変わるというラストも鮮やか。
●今年触れたもののなかでのベスト
本
同上。
ゲーム
魔族と奴隷が結託し、生き残りをかけて人間に挑むという王道RPGを逆手にとったような話。
外圧で世界が変容していったり下の者が上の者を打ち倒す下剋上の爽快感が味わえるシナリオになっており、閉塞した現代社会に生きる人々には響くものがあるだろう。
そのうえで、戦いの本質を「生き残る」ためのものとして描いており、侵略をしかける魔族側にも一定の共感が得られるようにしている。
ゲームシステム自体はツクール製なので特筆すべきところはないが、高低差のある起伏に富んだシナリオと一筋縄ではいかないキャラクターたちを上手く纏め上げており、兎にも角にも”よく出来ている”作品だった。
アニメ
展開の妙で思い浮かんだのはこの作品。
12歳で死神から余命一年と宣告された女の子が、アメリカへ行ってしまった初恋の人との約束を果たすために死神の魔法で16歳の女の子に変身し歌手として活動するという詰め込みすぎなあらすじを52話という長尺で処理していく。
52話ともなると中だるみは避けられないと思われるかもしれないが、本作に関しては要所要所で山場が用意されているため退屈と思う部分はほとんど見当たらない。
少女漫画が原作なので、たしかに夢のある内容ではあるのだが、それ以上に現実の過酷さが描かれており、実際物語の後半は壮絶としか言いようがない。
だからこそ、主人公が困難を乗り越えたときにそれが多少ご都合主義的であったとしても許容できるようになっている。
楽曲も決して子供だましではなく、今聞いても一昔前のJ-Popという感じで味がある。
特に「Eternal Snow」は物語上で大きな意味を持つうえに伏線にもなっており、シナリオと音楽の融合に成功している。
映画
アマプラで適当に摘む程度だったせいか今年はこれという作品には出会えなかったが、強いて挙げるならこれだろうか。
イランの映画だが、認知症となった父親の介護をめぐって夫婦間に亀裂が生じ離婚問題へと発展するという冒頭は日本でもありそうな感じがして謎の親近感を覚えた。
作為的な描写が多く、それによって作中人物と不信感を共有できるように作られている。
種明かしをされた後でもその人物に対して抱く感情には変化がないか? という問いかけが凝縮されたラストは、実験的であるとともに不思議な余韻が残る。
総評
年々触れられる作品が減っていっているが、今年も記憶に残るような作品に出会えたことに感謝したい。
中でも「方舟」は個人的には麻耶雄嵩作品や三津田信三の「首無の如き祟るもの」レベルの衝撃作だった。
ミステリ全体のレベルが上がっていて膝を打つような秀作は増えたとは思うが、驚きを与えてくれる作品との出会いは減っていたので、これは嬉しい読書体験だった。
「満月をさがして」は某批評本で高く評価されていたことから興味を持ってはいたものの話数の関係から中々手を付けられずにいたが、
今年の5月あたりに少し時間ができたので、よい機会だからと見始めたら一週間くらいで見終えてしまった。
とにかく飽きさせない展開の連続でジェットコースターのようでもありながら、視聴を終えた後もしっかり心に残るものがあるという稀有な作品だったと思う。
今まで不定期に感想を投稿していたが、今年に関しては1ヶ月ごとに定期的に投稿するようにしてみた。
このスタイルで気づいたことや得られたものは今のところ実感としては何もないが、とりあえず一年間続けられた自分を褒めてあげたい。
以上。
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